2009.08.10 Monday
歯科材料@セラミックは体に良いのか
健康的な歯科医療を目指す流派の流れとしては、「ノンメタル」といって金属を使わないという一つの流れがある。金属を歯の被せものとして使うと様々な問題があるということでそれを避けようというわけだ。

では金属を使うと何が問題なのか。以下に列挙する。
1:金属アレルギー
2:重金属が体内に吸収され蓄積されることによる害(毒素の問題)
3:異なる金属は口の中にあることによって発生する電流(ガルバニック電流)の問題
などである。
注意が必要なのは上記の問題は口の中限定で影響が出るわけではなく全身的に出ることだ。たとえばアトピー性皮膚炎や掌蹠膿疱症や頭痛、関節炎、喘息、発達障害、蓄膿症、抑うつ、子宮内膜炎など様々な症状がでると言われている。
そのような問題があるからといって全ての金属が悪かと言うと必ずしもそうではない。水銀アマルガムは論外としても条件付きで金属を使用してもさほど問題ない。
その条件とは以下の通りである。
1:イオン化しやすい銅、銀、スズ、ニッケルや問題を起こし
やすいパラジュームや水銀を含まない貴金属
(金とプラチナの合金など)であること。
2:その人個人に合った金属であること。
3:定期的にデトックスと腸のコンディションをチェックして整える。
4:口の中で使用する金属の種類(出来れば同じメーカーの同じ
商品)で統一すれば微小電流の問題はさほど問題にならない。
貴金属の利点とは、虫歯の再発が起こりにくい、噛んだときの違和感が少ない、持ちがよい、精度が高くぴったりと適合する、などである。

ノンメタルにした場合は、金属で見られた問題は起きないのであろうか?それは否である。
すくなくとも微小電流(ガルバニック電流)は発生しないがそれ以外のアレルギーや化学物質の毒素の問題は起こりえる。
ノンメタルで使用する材料はいくつかある。セラミック系、樹脂系、ハイブリット系、セメント系などである。
セラミックは「生体に歓迎される夢の素材である」ともてはやされがちである。しかし両手をあげて歓迎というわけにはいかない。もちろん金属よりは生体に歓迎される確率は高い。ただいくつかの側面で問題点がある。
第一に、セラミックにも悪い生体反応を起こす人はいるということ。
第二にどんない良い素材でもそれ単独では歯に接着できないという点。要するにその素材を歯に接着する接着剤(歯科用セメント)の問題がある。
第三にセラミックは固すぎるという点。
第四にセラミックは固いが脆いという点。があげられる。第五にセラミックは持ちが悪いという点があげられる。
セラミックは体に良い素材であると一般的には言われている。実際アレルギー反応テストや、キネシオロジーテストしてみるとなるほど生体の反応が良い人が多い。しかし全ての人に合うとは限らない。
一口にセラミックと言っても数えきれないほどの種類がある。大まかに分類するとアルミナ系、ジルコニア系、リン酸カルシューム系、ガラス系とに分類される。また作製方法もいくつかあって、手作業で盛り付けて炉で焼く方法、セラミックの塊から機械で削り出す方法、鋳型で鋳る方法などいろいろである。
一般に広く使用されているものがアルミナ系である。酸化アルミナの粉を高温で焼いて溶かして固める方法をとる。アルミナとはアルミの原料であるので、アルミが肌に合わない人には適さない。またアルミの害も無視できないであろう。実際フィシオエナジェティックのテストでみると意外と多くの人に不適応と出る。だからセラミックだから安全だと妄信するのはいささか問題がある。
もちろんアルミナ系以外の種類のセラミックも同様に人によって合う合わないがある。また同じ系統でもメーカーによって合う合わないがある。
さらに細かいことを言うとセラミックの色づけの素材に悪い反応が出ることも考慮に入れる必要がある。またリン酸カルシューム系の素材でもアルミナが10%ほど混ぜられているということもあり、主素材以外の材料も問題になる。このように大枠で「〜だから体に良い」とは一概に言えないのである。

セラミックの第二の問題は接着にある。セラミックのもろさを補うために、接着材に求められるものは接着力である。歯に被せものや詰め物をする時にそれを維持させるために接着材(歯科用セメントあるいは歯科用接着剤と呼んでいる)が必要である。
金属の詰め物被せ物を維持するための接着剤には特に化学的接着力は必要ない。だからそのためのセメントには極力薄くなること、薄くても強靭であること、なるべく水に溶けないこという性質が求められる。
しかしセラミック用のセメントには上記に加えて化学的な接着力が求められる。なぜならば歯と接着させて一体化させることによって強度を補強するという目的があるからである。接着力の無いセメントでセラミックを歯に装着させても、それはいとも簡単に割れてしまう。
接着力のある歯科用セメントは樹脂(レジン)系のセメントに成らざるをえないのである。樹脂(レジン)系のセメントは一般のセメントと比べてアレルギー反応が出やすいという弱点がある。また樹脂ということで環境ホルモンを心配するむきもある。だからいくら体にフィットするセラミックだからといっても「レジン系のセメント」を使用せねばならないという弱点があるのである。
第三の問題の「固すぎる」という点を考えよう。種類にもよるがセラミックは固い。歯の根のセンサーは一粒の砂や一本の髪の毛にも反応する微細な感覚を持っている。歯ざわりとか噛みごたえや食感という言葉はそれを表現している。
固すぎるセラミックという素材が歯についていると、噛んだ時の微妙な違和感が脳に伝達される。それが日常的だとストレスがたまる。潜在的な異物感がつねに脳に感知され続けることになる。それが原因となって歯ぎしりが始まることすらある。体が無意識のうちに「異物」を削り取って排除しようとするのである。また固すぎるために噛みあう相手の歯を削ってしまうこともある。ただ製品の中には柔らかめのセラミック(リン酸カルシューム系:クリセラなど)もあるので出来ればそれを選択したい。
第四の問題としてセラミックの脆さがあげられる。特に歯の内側にはめ込むタイプ(インレーと言う)は割れる確率がかなり高い。
また脆さがあるので厚みを持たせて強度を確保するために余計に歯を削る必要に迫られる。歯は削る量が多いほどダメージを被る。場合によっては歯の神経が炎症を起こしたり壊死して腐ってしまう場合すらある。
第五の問題の持ちの悪さであるが、とくにはめ込みタイプ(インレー)の持ちは悪い。セラミックには金を主成分とする素材のような柔軟性や伸びがまったく無い。だから日常の咀嚼で歯が削れてゆくにしたがってセラミックと歯の継ぎ目にギャップが出来て行く。そうすると虫歯の再発などのトラブルが起きる場合が多い。
以上のようにセラミックの問題点をあげてみた。セラミックを歯科治療で使用するなら上記のことを考慮しつつ、ひとりひとりの体質や口の中の状況や本人の要求や目的に照らし合わせて慎重に選択しなければならない。歯は大切な体の一部であり、口の粘膜という消化管の一部に常に接触している部分であるのだから。
個人的な意見を述べるとしたら、基本的にはセラミックはお勧めしない。セラミックより柔らかいハイブリッドセラミックという素材もある。しかしこれはセラミックの固すぎるいう欠点以外はセラミックの弱点を全てもっている。ゆえにそれを使用するならその欠点を承知上で用いるようにしてもらいたい。
おおはし歯科クリニック 院長:大橋康之

では金属を使うと何が問題なのか。以下に列挙する。
1:金属アレルギー
2:重金属が体内に吸収され蓄積されることによる害(毒素の問題)
3:異なる金属は口の中にあることによって発生する電流(ガルバニック電流)の問題
などである。
注意が必要なのは上記の問題は口の中限定で影響が出るわけではなく全身的に出ることだ。たとえばアトピー性皮膚炎や掌蹠膿疱症や頭痛、関節炎、喘息、発達障害、蓄膿症、抑うつ、子宮内膜炎など様々な症状がでると言われている。
そのような問題があるからといって全ての金属が悪かと言うと必ずしもそうではない。水銀アマルガムは論外としても条件付きで金属を使用してもさほど問題ない。
その条件とは以下の通りである。
1:イオン化しやすい銅、銀、スズ、ニッケルや問題を起こし
やすいパラジュームや水銀を含まない貴金属
(金とプラチナの合金など)であること。
2:その人個人に合った金属であること。
3:定期的にデトックスと腸のコンディションをチェックして整える。
4:口の中で使用する金属の種類(出来れば同じメーカーの同じ
商品)で統一すれば微小電流の問題はさほど問題にならない。
貴金属の利点とは、虫歯の再発が起こりにくい、噛んだときの違和感が少ない、持ちがよい、精度が高くぴったりと適合する、などである。

ノンメタルにした場合は、金属で見られた問題は起きないのであろうか?それは否である。
すくなくとも微小電流(ガルバニック電流)は発生しないがそれ以外のアレルギーや化学物質の毒素の問題は起こりえる。
ノンメタルで使用する材料はいくつかある。セラミック系、樹脂系、ハイブリット系、セメント系などである。
セラミックは「生体に歓迎される夢の素材である」ともてはやされがちである。しかし両手をあげて歓迎というわけにはいかない。もちろん金属よりは生体に歓迎される確率は高い。ただいくつかの側面で問題点がある。
第一に、セラミックにも悪い生体反応を起こす人はいるということ。
第二にどんない良い素材でもそれ単独では歯に接着できないという点。要するにその素材を歯に接着する接着剤(歯科用セメント)の問題がある。
第三にセラミックは固すぎるという点。
第四にセラミックは固いが脆いという点。があげられる。第五にセラミックは持ちが悪いという点があげられる。
セラミックは体に良い素材であると一般的には言われている。実際アレルギー反応テストや、キネシオロジーテストしてみるとなるほど生体の反応が良い人が多い。しかし全ての人に合うとは限らない。
一口にセラミックと言っても数えきれないほどの種類がある。大まかに分類するとアルミナ系、ジルコニア系、リン酸カルシューム系、ガラス系とに分類される。また作製方法もいくつかあって、手作業で盛り付けて炉で焼く方法、セラミックの塊から機械で削り出す方法、鋳型で鋳る方法などいろいろである。
一般に広く使用されているものがアルミナ系である。酸化アルミナの粉を高温で焼いて溶かして固める方法をとる。アルミナとはアルミの原料であるので、アルミが肌に合わない人には適さない。またアルミの害も無視できないであろう。実際フィシオエナジェティックのテストでみると意外と多くの人に不適応と出る。だからセラミックだから安全だと妄信するのはいささか問題がある。
もちろんアルミナ系以外の種類のセラミックも同様に人によって合う合わないがある。また同じ系統でもメーカーによって合う合わないがある。
さらに細かいことを言うとセラミックの色づけの素材に悪い反応が出ることも考慮に入れる必要がある。またリン酸カルシューム系の素材でもアルミナが10%ほど混ぜられているということもあり、主素材以外の材料も問題になる。このように大枠で「〜だから体に良い」とは一概に言えないのである。

セラミックの第二の問題は接着にある。セラミックのもろさを補うために、接着材に求められるものは接着力である。歯に被せものや詰め物をする時にそれを維持させるために接着材(歯科用セメントあるいは歯科用接着剤と呼んでいる)が必要である。
金属の詰め物被せ物を維持するための接着剤には特に化学的接着力は必要ない。だからそのためのセメントには極力薄くなること、薄くても強靭であること、なるべく水に溶けないこという性質が求められる。
しかしセラミック用のセメントには上記に加えて化学的な接着力が求められる。なぜならば歯と接着させて一体化させることによって強度を補強するという目的があるからである。接着力の無いセメントでセラミックを歯に装着させても、それはいとも簡単に割れてしまう。
接着力のある歯科用セメントは樹脂(レジン)系のセメントに成らざるをえないのである。樹脂(レジン)系のセメントは一般のセメントと比べてアレルギー反応が出やすいという弱点がある。また樹脂ということで環境ホルモンを心配するむきもある。だからいくら体にフィットするセラミックだからといっても「レジン系のセメント」を使用せねばならないという弱点があるのである。
第三の問題の「固すぎる」という点を考えよう。種類にもよるがセラミックは固い。歯の根のセンサーは一粒の砂や一本の髪の毛にも反応する微細な感覚を持っている。歯ざわりとか噛みごたえや食感という言葉はそれを表現している。
固すぎるセラミックという素材が歯についていると、噛んだ時の微妙な違和感が脳に伝達される。それが日常的だとストレスがたまる。潜在的な異物感がつねに脳に感知され続けることになる。それが原因となって歯ぎしりが始まることすらある。体が無意識のうちに「異物」を削り取って排除しようとするのである。また固すぎるために噛みあう相手の歯を削ってしまうこともある。ただ製品の中には柔らかめのセラミック(リン酸カルシューム系:クリセラなど)もあるので出来ればそれを選択したい。
第四の問題としてセラミックの脆さがあげられる。特に歯の内側にはめ込むタイプ(インレーと言う)は割れる確率がかなり高い。
また脆さがあるので厚みを持たせて強度を確保するために余計に歯を削る必要に迫られる。歯は削る量が多いほどダメージを被る。場合によっては歯の神経が炎症を起こしたり壊死して腐ってしまう場合すらある。
第五の問題の持ちの悪さであるが、とくにはめ込みタイプ(インレー)の持ちは悪い。セラミックには金を主成分とする素材のような柔軟性や伸びがまったく無い。だから日常の咀嚼で歯が削れてゆくにしたがってセラミックと歯の継ぎ目にギャップが出来て行く。そうすると虫歯の再発などのトラブルが起きる場合が多い。
以上のようにセラミックの問題点をあげてみた。セラミックを歯科治療で使用するなら上記のことを考慮しつつ、ひとりひとりの体質や口の中の状況や本人の要求や目的に照らし合わせて慎重に選択しなければならない。歯は大切な体の一部であり、口の粘膜という消化管の一部に常に接触している部分であるのだから。
個人的な意見を述べるとしたら、基本的にはセラミックはお勧めしない。セラミックより柔らかいハイブリッドセラミックという素材もある。しかしこれはセラミックの固すぎるいう欠点以外はセラミックの弱点を全てもっている。ゆえにそれを使用するならその欠点を承知上で用いるようにしてもらいたい。
おおはし歯科クリニック 院長:大橋康之







































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